ヤベヒロシ

RHEINGOLD ラインゴールドのヤベヒロシのレビュー・感想・評価

RHEINGOLD ラインゴールド(2022年製作の映画)
2.9
実在するラッパーの自叙伝的?というか半生を描いた作品。

正直めちゃくちゃに癖はある作品。予告が謡うような、ラッパーの成功映画という感じで観るとかなり肩透かしを食らう。
正直、ドクズが主人公のギャング映画といったレビューが正解に近い。

前半はダラダラダラダラ、妙に長ったらしく子供時代を描き、後半からようやく肝心の大人になったシーンになるのだが、まぁこれもガチのクズ行為ばかりで、観てられない。

努力も向上心も弱く、ひたすらに悪行を積み重ねていくドクズの話で、その後は予告にもある通り、なんだかんだ最後はうまくいきました、とかこんなに人をいらつかせる作品もないだろという。
実話とはいえ、人生舐めすぎてんだろと本当に呆れてしまい、嫌な気分になる映画だった。

ストレイトアウタコンプトンとか、8マイルとか、オールアイズオンミーとか、ラッパー系の映画はどれも音楽には真摯に向き合っていて、どんなにつらい日常や差別があっても負けないといった反骨精神というか、こちらも心の底から応援したくなるし、縦ノリしたくなるような音楽性もあるが、本作にはそういったものは皆無に近い。「適当にやったらうまくいきました」系。

本当に鑑賞後の気分が悪かった。
主人公に天罰が怒涛のようにくだって、人生が完全に崩壊して泣き叫ぶラストが私は観たかった。

人生舐めた映画が好きな人は、楽しめると思います。
ヤベヒロシ

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