実際にはそうではないが「え？おっさんが脚本書いてるの？」と思う、驚くべき脚本。どこまでいってもやはりこれは「演劇」の脚本。演劇は演劇でやるべきだし、映画は映画にしか出来ないことをやるべき。唯一、チヅルの芝居でおお！となるところもあったが、あとは「紋切り型」というような感じ。正直シミシミ大根じゃないんだから、こんなに台詞を隙間無く覚えさせない方が、この年齢の役者をよく活かせると思うんだよなぁ。
これだったらアイドルのCD特典のショートムービーか、MVを観るよ！という「プール脇」「女子高生」「ポカリ」という青春紋切り型語りのおじさんムービー。こういうインデーズな作りのものこそ、「美」なるものから離れる勇気を持たないと日本映画どんどん世界から取り残されるよ…という危機感を感じた。ひとつひとつの素材は何一つ悪くないから、これが異国で作られたら逆に凄く良くなる気がしてしまう怖さよ…
