このレビューはネタバレを含みます
試写会にて
静かな音から荒々しい音までとにかく全ての音が良かった
影絵のシーンからなんとなく想像はついたけどやはり…
憎むのは分かるしスチュアートにとっては愛も確かにあっただろうけど、エイダからしたらそれはただの支配に変わりないんだよね
父から夫となった男へと支配権が移っただけ
ベインスが良い人ともスチュアートが悪い人とも特に思わない
そういう時代だったんだろう
その中でもベインズは彼女をよく見たからはじめのやり方は卑怯でも彼女の欲しいものを与えてやれただけ
スチュアートは体裁を気にして自分を見せられなかったことと彼女を一人の人間としてしっかり捉えられず尊重が足りなかったから受け入れてもらえなかっただけ
エイダのやり方は筋を通せるほど選択の余地が無かったから、女性には発言権が無かったからああやるしか無かったんだろうな
物語の上では彼女は自らの意思で言葉を発さなくなったようだけど、決定権に関しては当時の女性たちには口が無いも同然だったでしょう
ピアノが海の底の墓場に沈んだ時確かに彼女も死んだと思う
語る口の変わりだった物が死んで言葉を失ったも同然だったから
死人に口無しだけど物言えぬ状態も死んでいるに近いから
でも彼女は引き揚げられたし発話のトレーニングも行っていたので生き直すことを選んだんだなと思った
総合的に見て個人的にはややホラーに感じた
官能的とはあまり思えなかったな
それはこの時代に初めて観たからだろうか
