たかちゃん

劇場版 おいしい給食 Road to イカメシのたかちゃんのレビュー・感想・評価

4.0
甘利田先生、今回は89年の函館の中学校へ。まず、ジャージャー麺の給食。ご飯と麺を絡めて食するが、さらに凝った食し方の生徒が…、というお約束のスタート。相変わらずの市原隼人の全身を駆使したオーバーアクトが、鼻につくどころか、神がかりの絶技に圧倒される。
そこへ登場する市会議員(石黒賢)。職員会議に乗り込み、給食の完食指導を要請。給食完食が次の選挙の公約なのだ。そして甘利田先生のクラスをモデル教室にしてしまう。いつもなら、机を動かし、向かい合わせで楽しく頂くのだが、黙食を強いられる。楽しくない。苦痛だ。給食が嫌な時間に変わる。立ち上がる生徒たち。劇の発表会を絡めて、いかに市会議員に本当の給食道を理解させるか、そのために生徒たちが結束、楽しい、おいしい給食時間を手に入れ、最後に輝くイカメシの給食となる。
いま、問題になっている給食の完食を取り上げたのは、実にタイムリー。しかも市会議員は、「僕の頃の学校給食で出される脱脂粉乳、あれほどまずいものはなかった」とぼやくのだから、団塊の世代は共感を覚えるだろう。実に中身の濃い作品となった。
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