まえぴー

フェルメール The Greatest Exhibition-アート・オン・スクリーン特別編-のまえぴーのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

絵画を、芸術を知りたいと思った。
ここ最近インプットを増やしたいと思い、元々好きではあったがよく展覧会なんかのイベントに行くようになった
インプットが増えれば自分の好みがわかる
自分の好みがわかるということはそのまま自分をよく知ることにつながる
それが楽しいのだがいまいち絵画や芸術に関してはもっと楽しみ方がある気がする、そう思い芸術について知るそのきっかけの一つとして本作を観るに至った

今作は今まで絵画を印象に偏りがちで観ていた自分にとって興味深くとても面白いものだった。
フェルメールの作品はどれも直接観たことはないが有名なものは観るとすぐにフェルメールのものだとわかるほど特徴的で今まではただ光の表現が綺麗としかその魅力を自分に納得させてあげられなかった
絵画が魅力的で芸術たらしめてるのはその多くが写真と違って作者によって一筆一筆意図的に作成されたものだからなんじゃないかと思う
映画と違い、時間的には一瞬に過ぎない媒体でありながら緻密に計算された絵は多くの情報が織り込まれておりつつも曖昧さを孕んで観る側にリアリティと僅かに時間的な前後感を与えその絵があくまでその世界のわずかな一部を切り取ったにすぎないということを表現してくれる
フェルメールがそんな画家であったことを今作を観て改めて知ることができた
最新技術によりどんな手順で描かれたかを知ることで作者の意図を探ることができることも初めて気づいたし、光の表現でなくフェルメールは単純に絵を描くのがうま過ぎるということも再認識できた

いつの日かフェルメール展に行ってみたいという願望と共に、もっと絵を芸術を観てみたい、好きな作品を自分の言葉でその理由に納得したいというモチベーションを奮起させてくれる良い作品だった
まえぴー

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