"消えたっていいよ…私が消さないから…"
中学生になった長谷部りのが出逢ったのは、幼き頃に出逢った"運命の人"甲野じゅん…
"好きです"その想いを全力でぶつけ続け、ようやく両思いとなったその瞬間に、甲野じゅんは消えてしまう…りのの目の前からいなくなったのではなく、存在そのものがいなくなったのだ…
でも…高校の軽音部の部長として…車椅子の青年として…バイト先の店長として…甲野じゅんは、りのの前に現れる。
りのは出逢う度に"好き"の想いを伝え続け、やがて両思いとなると甲野じゅんは消えて行く…
そして、大学のカフェテリアで、りのの前に甲野じゅんが現れて…
"好き"が圧倒的なテンションで迫ってくる…まさに"好きは死なない"…
原作漫画は未読です。
内容からしてSF・ファンタジー系の作品かと勝手に想像していましたが、意外にもしっかり地に足付けた一人の女性の成長を描いた展開になっております。
まぁ、始まりからかなりハイテンションで、全力で誰かに"好き"と告白したのは、もう何十年も前になってしまったおじさんにとって、最初は小っ恥ずかしく、何だかお尻の辺りがムズムズ・モジモジしてしまいましたが、長谷部りのを演じた見上愛の"好きです"と言いながら、くしゃっとなる顔の可愛らしさにやられてしもうたんですわ…
このテンションとある意味分かりづらいストーリーは、主人公達の心情に乗れるか乗れないかで評価は分かれそうですが…昔夢中になって観ていた"すてきな片想い"や"フェリスはある朝突然に"、"ブレックファスト・クラブ"なんかの80年代ジョン・ヒューズ監督作品にどことなく雰囲気が似ているように感じ、私はすんなりと受け入れられたのでした。