サッカーにはほとんど縁がないが、それでもついていけた。ハリー・ケインはじめ主要な人物は忠実にモノマネしてるらしく、むこうの観客からも笑い声が漏れていた。元ネタを知らないので、あとでYouTubeで見たがそこまで朴訥という感じでもなくて、けっこうデフォルメしてるのかも。前半は快活で笑いも多い。女性セラピストをまじえて己の男性性に向き合う選手たち、サッカー選手が背負うイングランドという国家の重圧、そもそも何をもってイングランドという共同体は成立してるのかなどなど、後半からはぐっと話も大きくなって見応えがあった。女子サッカーの方がしれっと勝ってしまってなかなか皮肉が効いてた。
負け方を描くという意味では、先日見た劇場版ハイキューにもつながるものがあるような。安易に勝利を描かないのが最近のトレンドなのかもしれない。でも、現実のスポーツ界では、マッチョなヒーロー像自体がいまだにもてはやされるもので、最近はリアルとフィクションがひっくり返ってる気がするなあと感じたりもした。
