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π〈パイ〉 デジタルリマスターのSHのレビュー・感想・評価

4.3
ダーレンアロノフスキーのSFインディ作品にして、衝撃のデビュー作。
公開当時サンダンスではリンチ×キューブリックと称されたみたいだけど、塚本晋也監督の影響も感じられる好きな世界観だった。ストーリーは数字に加えて、宗教も絡んでくるから複雑で難解だけど、要するにバランスについての話しなんだと理解。

監督曰く90年代後半、SFというジャンルにおいて観客は宇宙船、デススター、巨大昆虫などだいたいぶっ飛んだものはすでに目にしてるから外宇宙は死んだも同然。次なる旅は内面世界の探究であり、自分たちが生きる世界について問いかけるような映画を作りたかったとのこと。

主人公マックスと同じくアロノフスキーにとっても間違いなく挑戦だった本作。
テーマ性をもって新しい衝撃を与えたいと、6万ドルというめちゃくちゃ限られた予算に対して友人はもちろん父親にも演技で出演をしてもらったり、母親にもケータリングを担当してもらったりとインディー精神満載で作り上げられたというプロダクションにもグッときた。
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