Monsieurおむすび

正義の行方のMonsieurおむすびのレビュー・感想・評価

正義の行方(2024年製作の映画)
4.0
#正義の行方
女児2名が殺害された「飯塚事件」
物証のないまま逮捕された男は、容疑を認めることなく起訴され、裁判でも死刑が確定し、異例の早さで執行された。
事件から30年、当時、捜査に尽力した警察、冤罪を晴らそうとした弁護士、報道競争のなかで疑念を抱いた記者らのインタビューを通してそれぞれの正義を紐解いていく。

多様な角度から淡々と事実を照射するニュートラルな視点は、一連の事件や裁判と同じように人が人を裁く業を浮き彫りにし、真実の所在よりも関わってしまった人々の葛藤を生々しく、現在進行形のものとして捉えている。
捜査や報道の是非、司法の在り方を問い、過去の出来事に留めない臨場感は、観る者を当事者たらしめ、158分飽きることなく没入ささる。
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