わか

正義の行方のわかのレビュー・感想・評価

正義の行方(2024年製作の映画)
4.0
飯塚事件を通して、司法のあり方を考えさせられる作品だった。

久間三千年は有罪か?無罪か?
当時の捜査関係者、弁護士、家族、マスコミ、それぞれの視点で事件を振り返る前半。

それぞれの立場からの主張がでてくるのだけど、いずれも土台にあるのは不確定な証拠たちで、でもそれぞれが自信と確信を持って主張をしてるのが少し恐ろしかった。

後半は死刑判決の妥当性について。
証拠を洗い直して裁判の不当性と再審を求め奔走する弁護団と、当時の報道の在り方に疑問を持ち再取材をしたマスコミ。

事件の真相とか、被告人の再審とか以上に、現在の司法制度の問題点を明らかにしている内容だったと思う。
疑わしきは被告人の利益にという大前提についてとても考えさせられた。

ただ、だから特定の立場の人が間違ってるとか、そういうことでも無くて、真実は人の数だけあったけど、犠牲になった命があるというのは紛れもない事実だから、それだけは忘れてはいけないと思った。
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