劇場No77
80点
本作は、第2次世界大戦中の英国特殊作戦執行部を舞台にした、G.リッチー監督による痛快アクション。実話に基づいたストーリーと、型破りなキャラクターたちが織りなす予測不能な展開は、まさにリッチー監督らしいエンターテイメントと言える。もちろん全編を通して、ノンストップのアクションシーンで彩られている。リッチー監督ならではのスタイリッシュな演出と、派手な爆発シーンは目を見張るばかり。兵器や爆発物の使用は惜しみなく、そのスケール感は圧巻。
さらに、本作の魅力は単にアクションシーンだけではない。個性豊かなキャラクターたちの掛け合いによる演技合戦も大きな見どころ。特に、口ひげを生やしたH.カヴィル演じるガス少佐は、そのカリスマ性とユーモアで、観る者を魅了すること請け合い。
もちろん、実話に基づいているという点も忘れてはならない。現実的な描写を追求するのではなく、むしろその実話を基に、独特なガイ・リッチー流解釈を加えている点が面白かった。
敢えて残念な点を挙げるとすれば、各キャラクターの掘り下げがやや浅く感じられたために物語の深みが感じられなかったということか。だが、それが逆に、本作の軽快さを生み出しているとも言える。‘アンジェントルマン’は、シリアスな戦争映画とは一線を画す、娯楽性の高い作品。緊張感を求める者には物足りないかもしれないが、スタイリッシュなアクションと個性的なキャラクターたちが織りなす、爽快なエンターテイメントを求めるのであれば、まさに最適な映画と言えるだろう😅2025/04/06 セントラルシネマ三光