オリジナルは1953年のアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督のフランス映画。オリジナルも面白いが後のウィリアム・フリードキン監督のリメイク作品の方が有名か。
リーアム・ニーソンさん主演の「アイスロード」もリメイクでは無いけど、「恐怖の報酬」をモチーフにしたと言われ、未だに多くの映画に影響を与えている歴史的なアクションスリラー作品。
NETFLIX製作とはいえフランス映画なのでここは「恐怖の報酬」がフランスに帰って来たかという感じがあります。
ジュリアン・ルクレルク監督はB級アクションはそこそこ定評はあるけど微妙な作品が多くて活躍してる印象は無いけど、なぜかNETFLIXに目を掛けられてチャンスを貰っている感じです。しかし…いくら何でもかの有名な作品のリメイクは荷が重過ぎた気がします…。
なぜ時系列を変えたのか…ここは普通に構成した方が主人公の状況が分かりやすかった…。油田云々とニトログリセリンはは原作準拠、まあここは変えたらダメですよね。
ニトログリセリンが爆発しそうでヒヤヒヤというよりは現地の武装組織との戦いがメインな印象。
人物描写が希薄のために仲間が死んでも感情が揺れない…。あの人の裏切りは完全に予想出来るし先々の展開の構成が粗いです…。
兄弟の確執や仲間同士のギスギスで煽るものの、魅力的なキャラクターが不在のために不発…。兄弟の地雷のシーンは不必要で時間稼ぎな気がします。
オリジナル版やフリードキン版にあったようなヒリヒリの緊張感はイマイチで「恐怖の報酬」らしさが薄れてました…。
そりゃあこの監督に任せたらB級アクションになっちゃうよねぇという印象で、監督が悪いというよりNETFLIXの人選ミスですね。
意外性はあったけどアレを武器に使ったらイカンでしょ(笑)
主人公役の俳優さんがルーク・ゴスさん似で渋くて好みだったのと、私はB級アクションは好きなので薄っぺらいですが何だかんだ言ってもそれなりには楽しめた作品でした。
まとめの一言
「兄弟」