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クワイエット・プレイス:DAY 1のmocmoのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 猫連れて逃げるというから、シリーズ1・2作目の赤ん坊のように鳴き声で苦労するかと思いきや、鈴を鳴らしてしまうシーン以外はそういったピンチがない。
 むしろ、猫は捕食者としてエイリアンの比喩のように使われているよう。ネズミを追いかけているうちはまだ良いが、もしかして変なもの食べてない……? 可愛いけれどとても恐ろしい。猫が船に乗って人間たちについてくるのは、二作目の展開を示唆しているのか。避難船に二作目の島の長いるから、猫が行く先もやはりあの島で……。
 二作目でエイリアンに対するかなり強力な対抗策を見つけてしまったため、この先のストーリーで対エイリアンの緊張感を保つのが難しくなったから、本作では時系列を過去に戻し、ドラマ重視の脚本になったのかと想像する。
 しかし人間が捕食者(猫)と共生する姿が描かれたということは、次回作があるなら人間とエイリアンの共存に舵を切っていく可能性もあると思った。

 私は音楽家のファンであるから、音を出してはいけない世界の中で二度と演奏を聴けないつらさは非常に共感できた。打ち込み音楽ならヘッドホンをつけて作れるかもしれないが、サミラにとって思い入れがあるのは生演奏に意味のあるジャズだから……。
 主人公の目的が生き延びることではなく、逃げ延びてもどうせすぐに死ぬから、それなら人生の心残りを清算して逝きたい、という設定なのが個人的には新鮮で面白かった。(他にありそうな設定ではある。)
 あんなにピザを食べたいと言っていたのにそれが叶わずしょんぼりしていたら、エリックが違う店のピザを持ってきて店名を書いてくれるところがすごく好きだった。
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