2025 0118 ミッドランドスクエアシネマ(入江悠監督トークイベント付き)にて観賞。
東映京都撮影所による大作時代劇。実はエキストラにも応募したが、抽選に外れて参加できなかった。
1970年代以前の日本映画や時代劇(特に東映、東宝)が好きな方必見。
トークイベントでは、往年の日本映画や時代劇への思い、マキノ雅弘や深作欣二、岡本喜八、マカロニ・ウエスタンからの影響について語られた。
実際に観てみると、岡本喜八監督の『斬る』に似ており、大泉洋=仲代達矢、堤真一=岸田森、長尾謙杜=高橋悦史の役柄に近いと感じた。
また弱者に焦点を当てて権力者に立ち向かうという反体制的な世界観は、深作欣二作品の影響が強い。
入江監督の乗る新幹線の都合で質問する時間が少なかったが、その辺りを詳しく聞きたかった。
兵衛から才蔵に思いが受け継がれた事と同じく、時代劇の歴史も後世に受け継がれる事を願う。
これから『室町無頼』を機に往年の時代劇を見始めるという方には、やはり似たテイストの『斬る』をおすすめしたい。
JAC出身の堤真一はもちろんの事、京都撮影所で練習を積んだ大泉洋や長尾謙杜の殺陣も素晴らしい。
才蔵の棒術によるアクションは、『酔拳』辺りのジャッキー・チェンも若干入っていると思う。修行シーンなんか蘇化子みたいな赤鼻の師匠も出てくるし。
兵衛は、大泉洋が演じるにあたって『用心棒』の三船敏郎をイメージしたそうだが、不思議とそう見えるカットもあった。
しかし、マフラーをしている見た目や飄々とした雰囲気から『用心棒』や『斬る』の仲代達矢を連想してしまうな。