このレビューはネタバレを含みます
ベルリン市内の映画館で一夜限りの同時上映イベント。
日本語音声ドイツ語字幕。超満員。
本編終了後、監督と声優による特別インタビュー映像有り。
・所々と、特にシャークマン(シャークヘッド?)のところで爆笑が起きていた。
・製作陣の計算通りに揺さぶられた感じがする。
どこ見たらいいのかずっとわかりやすい。
・動きの多い前半
映画的な演出と構図に冒頭から引き込まれる。特にスキップのシーン良すぎる!
見入って感動した。藤野の中で沸き立つ喜びが、創作への情熱に徐々に移り変わる様子。嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい描きたい描きたい描きたい描きたい!手と足が一緒になっても気付かないぐらい夢中になってスキップして、堪らなくなって走る!足取りと表情の変化が✨最高✨で、微笑ましくもあり、胸が熱くなる。
原作の見開きも好きだけれど、アニメーションが加わることで、細かい心情の変化が差し迫って伝わってきた。映像化のメリットだと感じた。
・シンプルな後半
絵を見ているみたい。漫画に色と声が付いた感じ。
・藤野と京本が積み重ねてきた時間を振り返る演出。
絵がぱしゃりぱしゃりと。せっかく映画なんだし、2人の動いてる姿が見たかったな〜と思わないこともない。漫画を描いたり、カレンダーに締め切りを書いたり、チャーハンに興奮したりする姿。野暮なのかもしれないけど、ここでアニメーションを削ぎ落とす必要性?意味みたいなものを汲み取ることができなかった。漫画を読んだ時の感動と同じ。
・現実って残酷だー!
藤野が貧乏ゆすりしながら編集者(?)にアシスタントの相談するシーンと、絶望して音が無くなるシーン良かった。社会のスピード感に動悸がする。事件の発覚、葬儀、休載、通夜、と回想みたいにあっさり描かれ、悲しみ嘆く暇すら与えられない。
・対照的に、京本宅では時間が止まったみたいに、進ませてくれない空間。 藤野が完全に止まってしまったことが強調されていて良かった。子供の京本がいる。閉じられたままなら、美しい時間がそのまま保存されているような気がするのね。
・斧のおじさん怖すぎハラハラした。
・思い返せば藤野の心を折るも救うも、全部京本だった!
京本の純粋さって人の心を動かす力があるぐらい魅力的。
藤野にとってすごく大きな存在、精神的支柱だったんじゃないかな。会わなくなってもどこかで絵を描き続けているであろう京本の存在が彼女を奮い立たせていたんじゃないのー!(涙)お互いの存在が「絵」へのモチベーションとして原動力となり、結果的に救いになっていた(いる)2人の美しい関係性にたまらなくなって涙だばーーーー。