ロンドンの映画館で19ポンド払って観た。高えよ。と思いながら、アマプラで無料で観れることも知りながらその日まで我慢してわざわざ映画館に足を運ぶのは私が原作ファンであるからで、降り始める雨のなか心もからだも踊ってしまう彼女を観て泣いた、何なら冒頭からずっと泣いてた。幼稚園の頃にはペンだこが出来るくらい絵を描いていたけど次第に筆を手離していった過去の自分とか、当時唯一趣味を共有できた同級生であり、のちに作中の舞台ともなる芸工大へと進学したかつての親友のこととか、改めて記憶から引きずり出された。続けていることがまずひとつの才能で、何のためにとかじゃなくとにかく作り続けないといられない業を背負った人間というものがいる。そしてそれを分からずに、自分も何かを作っているくせに売れてる/売れてないで他者をジャッジする奴は全員偽物だと思っている。アーティストが守られてガンガン金を稼げる世の中であってほしいよ。海外でも早々に完売してオタクだらけの映画館、とても良かった。