このレビューはネタバレを含みます
質感がレトロでとても美しい映画だった。スケートリンクに差し込む淡いひだまりが印象的で、温度まで感じられた。また、息づかいや氷が削れる音が際立っていたのも良かった。
子どもの感性は無防備で自由で、光だ。荒川はその光に憧憬し、子どもたちに自身を投影していたように感じた。そして傷つきもした。残酷さにぎゅっとなる。
荒川はこれからどこへ行くのだろう。タクヤは最後どんな言葉を発したのだろう。サクラはどんな気持ちなのだろう。余白があるところも良い。エンドロールで聴くハンバートハンバートの曲が大変沁みた。