保さんと皎子さん夫婦がと~ってもいい。互いを思い合い支え合い敬い合っている。特に皎子さんのあっけらかんとした抜け具合が絶妙。保さんが読み書きを身に付けようと一大決心の理由が、皎子さんにラブレターを書くためというのも、納得。しかし、原田知世さんがおばあちゃん役をやるようになったのには感慨深いものがある。関西弁の間やボケと突っ込みの会話がまた暖かい雰囲気。だけど、我々が普通にやっている読み書きができないって、世の中で生きていくには想像もつかないような苦労があったんだろうな。
夜間中学というと山田洋次監督の「学校」を思い出す。それに出ていたイノさん(田中邦衛さん)も貧しい家庭に生まれ物心ついたときから働きづくめで読み書きができないという、保さんと同じような境遇だった。あの時代はそういう人も思いの外多かったのだな。あの小学校の先生は酷い、けどあの時代はあれも普通だったのかも。夜間中学に通う人達の事情も様々。でも、一念発起して「学ぼう!」という意識を持って頑張っている人達はきっと輝いている。