17世紀フランスを代表する天才劇作家モリエール。後に名作を生むきっかけとなった、青年期における“道ならぬ恋”を、仮説に基づいて描いたフィクション。
喜劇で一過性の笑いをとるのではなく、悲劇で“永遠の尊敬”を得たいと思い悩んでいた、若き日のモリエールだが。
「あなたを苦しめているのは自尊心よ。磨きをかけてここから旅立ちなさい。国の隅々をまわって喜劇を演じ、まずは有名になるのよ。あとは思いどおり」
一目惚れした女性の言葉で、モリエールの役者魂に、ふたたび火が灯る。
そして、屋敷で繰り広げられた“喜劇”のラストには、思わずホロリと来る場面を作り‥
モリエールは、13年も続くこととなる、長い長い旅に出る。天才劇作家への階段のはじまり。
主演のロマン・デュリスがハマり役。何度映っても飽きない顔。