AYUMI

ラストエンペラー 劇場公開版 4KレストアのAYUMIのレビュー・感想・評価

3.3
小さい頃、坂本龍一が音楽ってだけで観たけど内容はよくわからなかった記憶の映画を再鑑賞。
小さい頃の印象は、溥儀が暴君、映像壮観、音楽壮大。今回観てはじめて、時代と境遇に振り回された溥儀の半生を描いた人間ドラマだったんだと知る。
溥儀3歳の即位から始まり、紫禁城、天津、満州国、戦犯収容所、出所後文化大革命と時と場所を移して相当いろんなことが起こるので、観終わった時2時間40分とは思えなかった。5時間くらい観てた気分。
溥儀が60年くらいの間で変化していく、もしくは変化せざるを得なかったことが、とてもドラマチックで魅せられた。歳をとって、(裕福さと反比例して)人間的な魅力を増していくのも素敵な描写だった。

そもそも昔を描いているからか令和の今観てもあまり古い感じがしなかったのは意外。ベルトリッチなのに、チャンイーモウとかチェンカイコーの作品にも近い印象を受けたのもなんだか不思議。「インファナルアフェア」と「デパーテッド」くらいの違いを想定していたのだけど。
音楽はやっぱり素敵。溥儀の切なさが詰まってる。音楽だけで泣けるわ。
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