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野生の島のロズのmesakeのネタバレレビュー・内容・結末

野生の島のロズ(2024年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

泣いた😭
近くの席からも、泣く子どもの声が聞こえた。

感動✨
親はまさにそのまま親目線で、子どもは自立する自分目線で、ロボットのロズと雁のキラリに感情移入するだろうと思う。

与えられた仕事は完璧にこなすことがプログラムされているロボットに、プログラム外の「感情」が芽生える。

最初はプログラムに無いことだから困惑していたロズは、キラリを育てることが自分の仕事になり、キラリへの愛❤️が生まれていく。
刷り込みで最初からロズを慕うキラリだったけど、成長と共に自分の生い立ちを嘆いたり、仲間との違いから自信を無くしたりして、ロズに素直になれなくなる。

もう、これ、人間の親子と同じだから、自分が投影されているようで泣けるのよ😭
自由に生きてきた自分の時間に、子育てというプログラムが追加され、育て上げることが自分の仕事になる。
幼い頃はとにかく無条件で親を求める子どもだけど、いずれ自立して巣立っていく。
私も母親であり、娘たちはまだ一緒に暮らしているけど、いつ巣立っていってもおかしくない年頃。まさに、キラリを「渡り」に出すロズの心境と重なるのだ。

いつか離れる時が来ても、心の奥底で何よりも誰よりも大事に思う気持ちは揺るがない。

そんな親子愛を、ロズとキラリの中に感じた🌟

この2人の愛だけでなく、描かれる大きなポイントが「共生」
異質なものや自分と違う考えを、受け入れないのではなく、共に生きていくために、相手を理解して、思いやりをもって受け入れることが大事だなと感じた。
ロズの相棒役として、キラリの成長を共に助けるキツネのチャッカリ、ロズに母親心を伝えるフクロネズミのピンクシッポ。
他にもキラリに空を飛ぶことを教えるワシ🦅や渡りの仲間に入れる老雁のクビナガ。

1人じゃない、周りには助け励ましてくれる人はいるって言ってくれているようで心強く感じた。


本当は弱肉強食、捕食と被食の関係は野生の自然界では当たり前のことだと思うが、映画でそこは色濃く出してなかった。
閉ざされた冬の間は、その関係は忘れて一緒に過ごそうとする島の動物たちを見て、大変な時の助け合いってその後の生活の力になるよなと思った。

何より素晴らしいのは映像美✨✨✨
野生の島での様々なシーンが本当に美しい。
そして音楽も壮大だ。

家族愛、仲間愛、共生、思いやり、自己犠牲、団結、、色々なメッセージを感じる素敵な映画だった。
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