クリスサンダース監督・脚本の過去作は私的にハズレだったことがないので、今作も公開前から期待しまくってた。で、結果、大満足!
冒頭のスピード感で、さっそく最高潮までワクワクを盛り上げてくれる。そして赤ちゃんキラリの可愛らしさよ!あのふわふわよちよちっぷりを見て頬が緩まない人なんて、はたしてこの世に存在するんだろうか。
お家作りがはかどらなくて「はぁ〜〜〜っ」てなるロズの肩に「分かるよー」って手を置きたくならない母親や父親も、以下同文。
でも子どもって、あっという間に大きくなっちゃうのよね。「いつまでこんなのが続くんだろう」ってグッタリしてた日々も、過ぎてしまえばほんの一瞬のこと。ワシのサンダーボルトに師事してひたむきに練習する姿には、応援する気持ち半分、その成果として訪れるであろう節目の日を思って切なく寂しい気持ち半分よ。
一番泣いたのはやはり、飛び立つガンたちの中を走るシーン。美しい自然に囲まれて、それにも劣らない美しさと尊さをたたえてるのがロボットで。でもプログラムを超えたものが確かに生まれていて。ちなみにパンフレットの最初が見開きでこの場面だったから、鑑賞後に開いてさっそく思い出しウルウル。
見送る者と旅立つ者、それぞれの目に映るのは懐かしい過去と、希望に満ちた未来。子どもや親を想ったり、自分の子ども時代を懐かしんだり、自身の生き方を考えたり、観る人各々のライフステージごとにいろいろな立場から味わうことができる。私自身も、何年か経ってから再鑑賞したらまた違う感想を持つこと間違いない。
エンドロールの最後の最後まで美しいのも、とっても好き。
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