仏軍外国人部隊で曹長を勤めるガルーの元に現れた美しき新兵サンタン、自身の存在を脅かすサンタンに向けられた嫉妬と羨望。
躍動する男たちの肉体美、日々の訓練や生活といった営み、所作、そのひとつひとつに見出す”美”がつまりタイトル「美しき仕事」か。
上官の評価を独占したかったガルーが魅力的なサンタンに焦り、嫉妬してしまう気持ちも、誤った行動を取ることも人間らしさとして理解出来た。一方でガルー自身に魅力が無いのでただの嫌な奴に見えてしまった。もっと彼のバックグラウンドも知りたかった。あえて観客の想像力に委ねられてると思いつつ。
これはLGBTQ+作品には括られないタイプの作品だけど、ガルーの上官に対する思いや無自覚に愛を欲したサンタン、閉ざされた世界における言語化できない複雑な関係、感情の描き方は考えさせられた…と、色々書いたけど優れた作品と思いつつ好みの作品では無かった。
