曲亭馬琴が生きる江戸時代後期のお江戸と、馬琴が著する『里見八犬伝』の「虚」映像が物凄いスピードで行ったり来たりする。
江戸後期の文化・文学を豊かに描く史実ベースの物語×アクション特撮時代劇という感じで、VFXの曽利監督ならではという作品。
ただ、両方を密に描こうとするあまり、それぞれのパートの尺が足らなくなってしまっているように感じた。
八犬伝ってこんな簡単な話だったっけ……のようになってしまった気はする。
『里見八犬伝』パートの8人は若い役者で固められており、新時代の『八犬伝』として楽しめた。
史実パートの馬琴・役所さんと家族、北斎の内野さん、それぞれに重厚な演技。
当方としては歴史パートをもっともっと詳細に見たかったな……という未練はある。
(試写会なので、スコアは公開後に付けますね)