このレビューはネタバレを含みます
東日本大震災後の人々を描いた中編ヒューマンドラマ。
タクシー運転手がとある乗客を乗せたことから起こる物語。
インディペンデント作品として、堀江貴監督・脚本で、想いのこもった良作。こうした作品が、毎年、描かれることは、とても大切な気がします。
ただ、構成として少し気になる点があり。死者と会う物語の展開としては、Mナイトシャマラン監督『シックス・センス』をリスペクトしたものにみえるのですが、主人公が運転するタクシーに、女性を乗せてしまうことで、死者と生者が接触してしまっている。浜辺で歩いている女性に話しかけるというぐらいで、接触しない形であれば、後半の手紙の下りや、女性の言葉が独り言である、など、構成が活きた展開に持っていけるところだったのですが、接触してしまい、設定が混乱してしまった印象でした。
ただ、インディペンデントで、この作品を創り上げた監督の想いと力には、感謝。
2024年11月13日@アップリンク京都