このレビューはネタバレを含みます
まだ性に対する考えが宗教の関係でガチガチに厳しかった時代、思春期を迎えたフランコとミレッラは校内行事の劇で一緒になったことから互いを好きになるが周りはそれを許さず、、、
デ・シーカ作、思春期のお悩み映画。
子供は何処からくるのか?という質問にコウノトリが運んでくるとかキャベツ畑の下から出てくる(あちらの伝承ではそうらしい)とか言ってお茶を濁す大人たち。
思春期真っ只中の息子に話すにも「俺はビビリだから」と教えられない父親。
一方の子供たちは興味津々。雑誌のグラビアを学校に持ち込んだり、女子とキスした着替えを見たとかでいちいち騒ぐ男子、誰々に手紙もらったとかで一喜一憂する女子たち。
この時代では当たり前だけど今の視点だとカビの生えた教育とクソ伝統に縛られた女校長、対して子供達を理解ししっかりと時代にあった教育を指標とする新米女性教師とそれに賛同する男性教師の対比が面白い。
青春映画としてだけでなく教育とは?伝統とは?と考えさせられる作品。
現代でも形は違えど同様の問題があるので、今見ても十分に意味のある作品だった。