【第97回アカデミー賞　短編アニメ映画賞ノミネート】
オランダ・ベルギー合作の短編アニメーション。ヴェネツィア映画祭オリゾンテ部門に出品、アニー賞やヨーロッパ映画賞にもノミネートされた。

タイトル通り何とも不思議なアニメーション。荒廃した子ども番組のセットで生き続ける三人の小人たち。理解できるようでできない世界観だ。

• #第97回アカデミー賞

2025年度オスカー短編アニメ映画賞ノミネート作品🇫🇷　実写では無いが、動物虐待シーン注意。

子供向け教養番組に出演していた人形たちの悲惨な末路とは……。「トイストーリー4」を彷彿とさせつつ、イントロからは想像もつかない程にダークで穢れた世界観。超絶フィクションなのにリアリティを感じさせる辺り、しっかりホラー。終盤のカタルシスは全俺総立ちで良かった。プロットは去ることながら、実写+ストップモーションアニメとしてのクオリティも秀逸で大好き。

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1980年代の架空の子供向け教育番組「Wander to Wonder」の制作スタジオを舞台に、独特の物語が紡がれる。かつて賑わいを見せたスタジオは創設者の死後、徐々に廃墟と化していくなか、番組のキャラクターたち（メアリー、ビリーバッド、ファンブルトン）を演じていた謎めいた小人たちが、なおも番組制作を続けるという異様な状況が描かれる。本作は実写とストップモーションアニメーションを絶妙に組み合わせた手法で、この不思議な世界を映し出した短編作品。

本作が見事に捉えているのは、持ち主に見捨てられた人形や着ぐるみが醸し出す独特の雰囲気だ。それは不気味さと忘れ去られた存在が纏う哀愁が混ざり合った、言葉では言い表しがたい空気感である。作品はこの異様な佇まいを巧みに活かし、ディストピア的な物悲しさとナンセンスな気持ちの悪さという要素を絶妙なバランスで融合させることに成功している。

作品の演出は明らかに「テレタビーズ」から強い影響を受けている。明るい陽射しに包まれたポップな世界に突如として現れる実写の人物、そして無邪気にその言葉を真似て戯れるキャラクターたちの仕草や話し方まで、あの教育番組特有の演出手法が随所に見られる。しかし本作では、その馴染み深い要素が廃墟という異様な空間で再現されることで、子供時代に「テレタビーズ」を初めて見た時に感じた特有の不気味さを巧妙に想起させる効果を生んでいる。

昆虫恐怖症にとっては、ハエをお手玉にしたり食べたりする描写はあまりに嫌…！

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