このレビューはネタバレを含みます
原作漫画を息子が持っていて、最新の16巻まで読んでるねん。美術の奥深さを教えてくれるだけではなく、その苦悩や葛藤を描いた青春漫画の傑作!私は美術のことは全く知らなかったけど、人物描写の巧みさに引き込まれたんやわ。映画化は嬉しかったし、予告を観たときからメチャ楽しみにしてた!
めちゃ良かったで!
漫画の映画化は失敗が多いけど、今作は映画化の「意義」があると思うわ。漫画に出てきた様々な絵画のカラーの「実物」が見られるし、絵の具やキャンバスの手触りや音をリアルに感じられたから〜。
もちろん、原作を読んでない人でも楽しめると思います!オススメです。
以下はネタバレ…
キャスティングが見事!ほとんど違和感なく観れたわ〜。八虎もユカちゃんも世田介もイメージ通りで、特に予備校先生の江口のりこは笑ろてもうたわ!似すぎ!
八虎が明け方の渋谷の「青い世界」に浮かぶシーンがとても良かった〜。他にも印象的なシーンがたくさん!名言もたくさん出てくる〜!
「絵を描く」ことを突き詰めていくと、ひたすらに自分自身の「内面」と向き合うことになるんやね。それを評価されて合否を下されるという「藝大受験」のえげつなさ…。頭がおかしくなるくらいしんどい試練なんやと思う。みんなが文字通り「命がけ」で取り組む姿に胸が熱くなる…。
2時間の枠に、原作6巻までのたくさんのエピソードを上手くまとめてると思う。欲を言えば、ユカちゃんの家族の話を観たかったけど…尺を考えると仕方ないわな。
映画を観て楽しめた人は、ぜひ原作も読んで欲しい〜!映画では描ききれなかった「美術品の見方」や「絵画技法」なんかの勉強にもなるんやわ。それぞれのキャラクターの背景を掘り下げてるから、みんながもがき苦しみながらも成長していく姿に感動できるで…。