幽斎

スプラッター・セブン 血塗られた大学の幽斎のレビュー・感想・評価

2.8
C級スリラーをレビューする、Scavenger第76界。原題「The Seven」イギリス英語で定冠詞のザが付くと言う事は「問題の7人」。AmazonPrimeで299円鑑賞。

2019年イギリスで劇場公開、アメリカと違い形ばかりの上映で速攻でテレビの深夜枠で放送するのが英国流。アメリカの様に980円均一でDVDを投げ売りする事はしない。ネタ枯れが深刻なAmazonはスリラーの話題作をU-NEXTにカッ攫われる由々しき事態が続いてる、アマプラの配信委託先トランスワールドアソシエイツが、遂に数が少ないイギリスのホラーにまで手を染めた作品の一つ。つまり、グロく無いと言う事。

製作国を見た時点でスプラッターは無い、クレームは私では無くAmazonカスタマーへ(笑)。邦題で連想する7人が「けちょんけちょん」惨殺されるイメージが全く違う事だけは先に申し上げたい。イギリスのホラーはアメリカ以上にキリスト教の影響が強いので、本作のレトリックもオカルトが正しい。悪魔崇拝と生贄の儀式がメインディッシュで、私が邦題を付けるとしたら「オカルティック7」かな?。イギリス映画なのでクソ映画と言う程、クオリティが低い訳でも無いので、スカベンジャーでは真面なレベル。

Richard Colton監督なんて、何処の馬の骨か知らんけど、キャストのDean CainはC級ファンにはお馴染み。「プレデター2012」「エアポート2014」「ファイナル・デッドスクール」「12デイズ」パチモン感が凄いでしょ(笑)。一方でBrittany Murphyと共演「ラストプラン」、オスカー俳優Denzel Washingtonと共演「タイムリミット」等、ハリウッドの出演作も多い。彼にはロンドン観光の気分で冒頭の儀式が終わると何も起こらない。

フォロワーさんからスカベンジャーは倍速で見るんですか?、時々聞かれますが私のポリシーはどんなクソ映画でも最後まで定速で見る。途中でトイレや歯磨きに行く事は有りますが、そもそもアマプラに「倍速」なるモードは存在しない。友人はU-NEXT派で情報交換してるが、アチラは倍速は出来るけど料金が高いらしい。スカベンジャーは稀に0円も有るので、胡散臭い謎のクソ映画なら私はAmazonに着いて行きます(笑)。

ヒマな前半を過ぎれば後半はお待ちかね、悪魔崇拝者の霊が憑依して大暴れ、な展開も有るのでイギリス映画には辛抱も肝要。警察を呼んだ後の展開はアメリカ映画には無いスクリューが待っており、ミステリー本国らしい定型外しも有る。此の展開に慣れてる方は「どうせ、アレだろ?○オチ」先読みするだろうが、ソコはイギリスなので、キッチリとキリスト教の有り難い教えでプロット隠しに成功する。まぁ半オチだけど。大祭司アサエル役のDean Cainの登場は実にオカルトっぽいが、対するハリーの顔が別な意味で怖い。ソノ前に警察で謎の生尻を披露するシーンの方が予測不能だった(笑)。

貴方も善い行いを積めば何時か神様が救って下さるので、粋狂な方は暇潰しに為るかも。
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