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変幻紫頭巾のmitakosamaのレビュー・感想・評価

変幻紫頭巾(1963年製作の映画)
3.2
東映YouTubeにて。先日観た千恵蔵版の紫頭巾に続き、今回は大友柳太朗版。
大御所過ぎた知恵蔵に比べ、紫頭巾のキャラクターに対する年齢的な違和感は無い。だが台詞が聞き取りづらいのは同じだなぁ(笑)しかも頭巾で口を覆ってるから尚のことくぐもってる。

物語の基本構造は一緒。老中・田沼意次が賄賂政治で悪徳を働き、紫頭巾が陰ながら事件を解決為るという話だ。

もう田沼がただただ悪い。冒頭、賄賂として慰み者とらる生身の女が箱詰めされて送られてくるというショッキングさ。いやいや、いくらなんでも一応実在した人物を有る事無い事ここまで悪く書いちゃアカンだろ(笑)

そんな田沼に詰め寄り退陣の覚書を書かせる紫頭巾。3日の猶予を与えちゃったので、3日間田沼は紫頭巾捕縛に躍起になる。3日も間を置かなきゃ良かったのに。

タイトルに変幻とあるが、そこまで仮装を売りにはしていない。例によって浮世絵の老人にも化けるがあまり必然性も無いんだよね。
浪人として遊郭に入り浸っているが、お金はどうしてるのかしら?

遊郭で世話になっている遊女は実は武家の娘でお家のために兄(山城新伍)にカネを苦心してる。

また知恵蔵も再登板。今作では正義感の強い剣術家を演じ紫頭巾の実力を測るという役どころだ。これも物語的には別に要らないキャラクターだが、知恵蔵の使い所としては最適だったね。
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