このレビューはネタバレを含みます
暫定今年ベスト映画。今まで見た全映画の中でもかなり一番好きに近い。一番好きかも。
非常に政治的な映画だ。今まさにこういう映画を求めていた。それにこんなに良い結末だって知らなかったからめちゃくちゃグッと来た…!!
現実の政治に辟易してたから物凄く救われる話だった…😭
これこそ現在の世界に最も必要な映画だ。
公開前はローマ教皇の選挙でしょ?わたしはキリスト教徒じゃないし別に…と思ってたけど、SNSでフォローしてる教皇選挙見た人がみんな口を揃えて絶賛してたので見たくなって、結構ハードル上がってたのに軽々超えてくる凄い映画だった。
最初の食事前の祈りの時からベニテスさんには非常に好印象を持ってたので、教皇に選ばれた時本当に嬉しかった。自分の利益のことではなく、本当に大変な状況にある人々のことを第一に考えてくれる人がトップに立つべきだ。まさにこうあるべきなんだ、世界は。
最終的なコンクラーベの結果を大きく変えたベニテスさんの言葉、それを聞いた時自分も泣いた。
本当の戦争の悲惨さを知らない者たちが政治的対立を戦争と例えることの無神経さ。
(キリスト教の知識があまりないので)教皇になれるのは男性だけなのかな?女性が全く見当たらないな…と前半辺りで思ってたことも思い出しハッとした。
特別オープンにはしていないが(話さなきゃいけない理由は無いし、話すかどうかは本人が決めることなので) 、ベニテスさんが神から与えられた自分の体のことを誇りに思っている描写がすごく良かった。
本当にそうだよ…誰しもが(何を選ぼうとも)完璧な存在で、本人が選んだ道が正解なんだよ…と泣いた。(ここまで感動する背景には、もう言うのも嫌だがトランプが性の多様性を無視した差別的な政策を実施している現状がある)
正義が勝つ政治サスペンス映画、最高。
そして平和で革命的な映画が大好きだ。
満足だけど、Ifの話をするならベニテスさんが教皇になった後の話も見てみたかった気もする。本来そうあるべき理想的な世界の話を見ると救われるので…
でもあそこで終わるからこそ観客自身に考えさせる形になっていて、やっぱりこれで良かったんだろう。
もしベニテスさんが実在したら、わたしはオバマ元大統領やAOCと同じような温度感で好きになってたし勇気をもらっていただろうなと想像できた。
この教皇選挙が行われた世界線に住みたかった。現実世界の2025年がディストピア映画並みに不穏だからな、、
それまでほとんど女性たちにセリフが無かったが、シスター・アグネスの発言が重視されトランブレが候補者から外れたところなども非常にカタルシスが味わえた。
キリスト教の枢機卿が裏切り者にユダめって言ってるの初めて聞いたから本家だ…!(?)という感動もあった。
頑張って覚えたけど登場人物の多くが年輩の白人男性なので、かつてないほど判別が難しくなかなか覚えられなかった(批判ではなく)
これまで自分が見てきた近年の映画は、人種や性別など見た目にも多様性があったから見やすかったんだなと気付いた。もちろんそれだけじゃないけどそういう意味でも重要なんだなDEIは。
あと地味に不意を突かれたというか自分にとって意外だったのが、枢機卿たちが隔離される前にその中の誰かがスマホをいじってるカット。そうか、そりゃスマホ使うよな…!と自分の認識を改めさせられた。
これを機にキリスト教のこともっと勉強したい。
映画館で見れて良かった。映像も凄かった。印象的なカットが多く思い出せる。
原作も読みたいと思ったらまだ日本語訳が出てなかったので、この映画の成功を機に出てくれたらいいな🙏🏻
あともっと気軽に観に行きたいので上映館増えてロングランして…!
こんなに良い映画を観れたのでもう満足です。ありがとう!
日常生活を送りながらふとした時に思い出しては良い映画だったな…と噛み締めているので、また何回か観に行きたい。
ありがとう!!!