ロールシャッハ

シャイニングのロールシャッハのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
4.0
違和感の積み重ねと、アメリカ人の負の歴史が蘇るホラー

コンチネンタルバージョン(119分)より北米バージョン(143分)の方がより味わえるので推奨です。

先住民の墓の上に建てられた設定や先住民のモチーフ、遺品が飾られているのを見るとアメリカ人にとって支配した歴史があるから、非常に嫌な気持ちになるらしい。

スタンリーキューブリック監督は完璧主義だったので、意図して違和感を生み出した作品です。
例えば、食糧保管庫のドアの開く向きが次のカットで変わっていたり、
物が急になくなったり、ホテルの構造の配置変わっていたり、
気づくか気づかないかのちょっとした違和感が積み重なって、観てると段々と滅入ってくる。

ジャック・ニコルソンが徐々に狂って襲ってくるという怖さと、その原因の悪霊を作った、先住民の怒りと色々な違和感で、何倍も恐ろしいんじゃないかと思う。
原作のアルコール依存症で襲ってくるという単純な怖さじゃなくて、白人の負の歴史が襲ってくるというか、何というか。
ただのホラーというエンタメに収まっていないところがすごい好きです。

P.S.
🐻熊は不吉な暗示で、たびたび出て来ます。エレベータ、部屋、ダニーのカウンセリングなどなど。男性同士の...性被害かな。
双子でな少女を双子としてキャスティングしていますが、会話に出てくる少女たちは8歳と10歳です。
未公開シーンにて、ホテルの支配人のウルマンは悪霊が分かって居ながら、ジャックを寄越していることが分かる。
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