K800

シャイニングのK800のレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
4.5
ホラー映画の金字塔

レビュー100本目ということで大好きな映画をチョイス。

冬の間、積雪によって閉館するホテルの管理人を任せられた主人公ジャックがホテルの亡霊に唆され狂っていくというシンプルな話だが、表現が複雑なため初見時はポカーンとしてしまった。しかし、何度も見直すことでこの作品が大好きになった。

この作品が他のホラー映画と違うのは、重い空気感、不気味な雰囲気が常に漂っているところ。映画冒頭で流れる重厚感のあるテーマ曲は作品の雰囲気をグンと不気味にする。昨今の音やビジュアルで驚かすホラー映画とは違い、この映画には「恐怖」が確実に存在する。周りから遮断された環境で、家族の中で頼れる存在である父親が自分達を襲いに来る。地味に感じるかもしれないがダニーやウェンディの立場で考えるととても恐ろしい。また、効果的に用いられた一点透視図法や左右対称に作られたセットが生み出す不自然さなど私たちが無意識に気持ち悪さを感じるようにな工夫が施されている所が素晴らしい。
他にも絨毯の模様や、双子の幽霊、ドアから顔を出すジャック・ニコルソンなど、この映画には絵になる場面がたくさんある。一種のアートとして作品を観るのも面白いかもしれない。

魅力はまだまだあるがこのくらいにしておいて、少し不明な点について。
1.動物の着ぐるみの様な奴とおじさんがイチャイチャしていたのは何だったのか。
2.グレイディが言った「あなたこそここの管理人ですよ。ずっと昔から。」というセリフ
3.ラストの写真
これらが何を意味しているのか、未だに理解できない。これらについての皆さんの考えを是非教えて欲しい…

書きたいことが沢山あり、結果全く上手くまとめられなかったが、この作品は絶対に見ておくべきだと思う。
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