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ナミビアの砂漠のyrnのネタバレレビュー・内容・結末

ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

最初は日本圏の生暖かい人肌映画だと思ったけれど、後々沁みてくる怒りの感情
その正体とは、猛烈に何にもならない上に誰にもわかってもらえないやるせなさ、誰かのせいにせざるを得ない等があると思う。

名誉ある人間が女性と性行為をする時に避妊せず、またアフターピル代も出さないと言う話を聞いたことがある。そのとき猛烈な憤怒を覚えたのだが、まわりの人間はその事実を知らずにソイツを称賛している時の気持ち悪さ

進学もやりたいことも男の子だからと許された(義務を課された)それに対して女の子だからと甘やかされて結局誰かに頼ることでしか1人としてこの世の中に存在することができない不名誉とか

「俺たちって溶け合う関係よりも、一人一人自立してしっかり立っていきたい、おれたちって高め会えると思う」→のに1人孕めて堕させていた残酷さ、当の本人は進学をやめて夢を追いかけても暮らしていける富裕層

カナが夜中に帰ってきた時にピルを飲ませてるのも避妊のためだし、それでいて別れ際にはオイオイ泣く。君は仕事も車も名誉も失わないのに、自分は家もないし、仕事もなくなる。

自分の周りの新卒就活はみんな結構エステとかメンエスとかエステ脱毛とかだったなーて思った。それを必死に回避していまここにいる

完全に理解されたいわけじゃないけど、辛いよねわかるって言ってほしいだけ。
男なのにでっかい声だしてキレないで!がその言葉以上に怒りを持っているなと思った、分かるし。そりゃ壊れる。

幼少期に不完全に生きたもののメタファーとして歌舞伎町に主人公は姿を表すのだろうけど、こう言う場合女ってほんと! 

マジで男を責めないわけでもなく、ただ女として諦めざるを得ない環境に必死に怒ってて、その怒りをぶつける先が男である彼氏で、でも彼氏はそのことに気がついてない。
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