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ナミビアの砂漠のTwinYorksのネタバレレビュー・内容・結末

ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ぴあ出身の山中監督の長編デビュー作。不安感を煽るような画面のざらつき、生々しくてあけすけな性描写、唐突とも思える幻覚的な演出、意味深げな砂漠のモチーフ、けだるげでありながら内的衝動が抑えられないヒロイン、、、そのすべてにほとばしる若さを感じた。
ストーリーはまぁ、脱毛サロンではたらく女の子が二股をかけていたが最終的には脚本家の方の彼とくっついて・・・っていうことなんだけれど、そんな話の筋書きなんかよりも、とにかく「若さ」を見せつけられている感じがして、2時間以上があっという間に過ぎた。人間関係だけでこんな長時間お客さんに見せるというのはそれだけでスゴイことだ。
まぁあんだけ河合優実をカメラで追いまくれば、そりゃ尺は長くなるよね。

全体的に、良い意味で「荒い」作品だから細かいことを言うのは野暮なのだが、
強いていえば、男性監督だと女性キャラはただの添え物になりがちだが、女性監督だと今度は男性キャラが添え物になっているのが興味深い。なんで脚本家の彼があんな状態になっちゃった子といつまでも付き合い続けるかよくわかんないもんね。なぜなら脚本家の彼の深掘りがほぼないから。

まぁまぁそんなことはともかく、この才能から溢れ出る若さを存分に浴びりゃいい。そういう視聴体験ってなかなかないことですから。
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