みゅうちょび

麻薬密売人 プッシャーのみゅうちょびのレビュー・感想・評価

麻薬密売人 プッシャー(1997年製作の映画)
2.9
ニコラス・ウィンディング ・レフン監督長編デビュー作。
荒削りながら映像センスが独特で引き込まれる。

話は、やり手のドラッグディーラーがデカイ失敗を犯したことから見る見る追い込まれていく話で、ありきたりな内容だけど、ドキュメンタリー風なカメラで、その世界が実に生々しくもスタイリッシュに映し出されてる。

フランクとマッツ演じるトニーがほんとチンピラという言葉がぴったりな感じ。兄弟みたいに仲良しな2人。マッツは知的な男役しか見たことなかったので、この坊主頭のチンピラぶりにびっくり。この2人、愛すべきキャラに思えるところもあるけど、ほんと考え方がクズ野郎。特にフランクの女性観というか、もー、ほんと、こいつ幼稚だし屈折してて憐れにすら思える。

だからね、駄目よ。こういう稚拙な人間関係しか築けないチンピラは。最後に痛い目見るよ。

エンディングの面白さが、この映画の価値をぐいっと押し上げてる。

ダイレクトなバイオレンス描写は控えめだけど、十分生々しいよ。

イギリスでは、本作のリメイクが2本も作られてる。
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