麻薬密売人 プッシャーの作品情報・感想・評価

「麻薬密売人 プッシャー」に投稿された感想・評価

KIN10G13F

KIN10G13Fの感想・評価

4.3
最初からダメな男の転落劇、なのに心臓に悪い
ラストで笑った、好き
マッツミケルセンの若い頃の作品。
ドライブの監督らしい。
売人の堕落。
そこまで面白くなかった。
三部作らしいので気が向いたら次も観ます。
janrobot21

janrobot21の感想・評価

3.4
ニコラス・ウィンディング・レフン監督デビュー作三部作一本目。

麻薬密売人の男が失敗して転落していく様を描く。
なんと、主人公の舎弟役に若かりしマッツ・ミケルセンがいる。

手持ちカメラで撮っていて、画面は揺れる、走る場面では全力で主人公と一緒に走る。
レフン監督の過剰な色使いと暴力描写はまだ鳴りを潜めている。

三部作一本目としては、普通でした。

このレビューはネタバレを含みます

ニコラスウィンディングレフンデビュー作、衝撃の風格。

レフン監督ほどフィルモグラフィが異色な作家は珍しいだろう。『ブロンソン』では時計じかけのオレンジ風に、『ヴァルハラライジング』はタルコフスキー調の画と難解さで『ネオンデーモン』はポストムーンライトを思わせる色彩耽美なタッチを魅せるなど、観るたんびに別の方角を指すアヴァンギャルドなアートを追求しているのだが、

この監督、デビュー作からどうかしてる。

自主映画が監督スタート地点という業界あるあるをガン無視したかのように、麻薬密売人の視点を洗練されたストーリーテリングな、なんならプログラムピクチャーチックに盛り上げたのだ。
レフンの様なアート作家からは、考えられない『面白い』と思わせるツボを刺激する娯楽性が紡ぎ出され、むしろ次作の『ブリーダー』や『フィアーX』の方がかなりデビュー映画風であった。

ただプッシャーに関してはこれだけではない。 
なななんと、本作はto be continuedと言わんばかりの唐突すぎるブツ切りで暗転し、「続きはまた来週」なタイミングの終わり方には観た人全員びっくりすると思う。
まさかレフン、デビュー作でトリロジーに挑戦したのか?
その答えは、もちろん思惑通りレフンはのちに続編を創り上げました。

しかしながら、ただの麻薬売人モノではもちろん無く、麻薬関連の映画はどの視点から覗き見るかが肝となり、『ボーダーライン』や『トラフィック』では"視点の転換"にエポックメーキングな面白さを紡ぎ出しました。本作では、ストリートを徘徊する麻薬密売人フランクの日常が描かれる。レフンはここで、内部調査局がよくやる隠しカメラの様な視点を用いて、荒々しい日常を覗き見ドキュメンタリー調に繰り広げる。
すると、この売人がおもてを歩けば、右から、左から、「ヤクをくれ」とせびられ、ガッポリ稼げる担保を噛みしめながらその足で、怖ーい麻薬王から借金してヤクを仕入れる。

相変わらずな危ない橋を渡りたがる売人あるあるが、本作を通すと静かに喉元を絞められていく様な危機感がジワる一方、相棒と和気あいあいに下品なセックス駄話をし、フランクにとってはごく日常茶飯事な状況であることが分かる。

しかしながらどこで、ヘマをやらかすかは予測不可能。彼にはトンデモないツケを払わされる。

麻薬王に合わせる顔がない中、猶予延長を相談しにいくと「よーフランク、どうしたつれない顔して?、チョイと食事でもどうだ?」と返されフランクは更に顔面蒼白になる。
ここから彼の怒涛の逃亡生活が展開するが、何故か恋人との私生活を無理に両立しようともがき、借金地獄の綱渡りを全速力で駆け抜けるのだ。

フランクを追う、揺れるカメラに終始釘付けでした。
レオスカラックス、ドランとはまた違った意味で『恐るべき子供たち』型天才風格ビンビンな、衝撃デビュー作でした。
ニコラス・ウィンディング・レフンのデビュー作。タランティーノに触発され、北野武にも影響を受けていると思われ過激な暴力と身勝手な愛が描かれる。デビュー作にして見事な暴力表現。相棒との下ネタだらけのトークもヤバそうな雰囲気を盛り上げる。高級娼婦に勝手な愛が男らしく悲しい。2と3が観たい!暴力表現が嫌いな人には、お勧めしません。
とにかくレフン監督の始まりの映画を観てみるのだ!


マッツはスキンヘッド!若っ!
自分のエロ自慢話を、マシンガントークとまではいかなくて、弾込めていっぱつ撃って当たんなくてまた弾込めてくらいの火縄銃トークをこなす笑。まわし蹴りしようとして負傷しちゃう冴えなさ。おー、マッツ!しゅきっ!


でも、マッツだけじゃなくて、この映画の主役(『ブリーダー』の主役でもある)キム・ボドゥニアさんの名前も、そろそろしっかり覚えたいところだ。いっちゃってる役、役とは思えないほどの上手さ! アホで、いつキレるかわからないヤバさから→→→狂っててこわいヤバさへと、いつの間にか昇格している。いつの間に?


この映画では、カメラはずっと揺れてる?手持ちカメラでずっと動いてる?人と人との会話はカット割りせず、喋ってる人がアップになるようカメラを行ったり来たりさせている?(そういうのも詳しくないのでよくわかってません)不安定で、不安で不穏で、雑な感じがよく出ている。 登場人物たちによく似合っている。


タイトル通り、麻薬密売人の話で、みんな頭も弱いので(人のことは言えないが)、ドジだし、アホだし、やらかしちゃう。麻薬密売人の話だから、どんな話なのか想像するのは難くない。沼地にズブズブ引きずり込まれる話だ。


容易に想像できる話が、なぜ作られるのか。
やっぱり、墜ちていきたい、墜ちるところまで墜ちてしまいたいという願望が、観る者の心のどこかにあるからだろうか。そうなってはいけない、けど、そうなりたい気持ちもある。
なんでか、観ちゃうんだよねー。
K

Kの感想・評価

3.8
凄腕の麻薬密売人(=プッシャー)であるフランクは、相棒のトニーと共に麻薬王のボス、ミロからの仕事をこなしては金儲けをしていた。しかしある時、大口取引で警察の手入れが入り失敗、ボスから預かった大金も200gものドラッグも失いボスからは借金返済を執拗に迫られ、徐々に極限状態に追い詰められていく。
痛いほどに伝わる彼の焦燥感と何をしても裏目に出てしまい、どんどん深みに嵌り出られない絶望感、そして作品を彩る鮮烈なレフン監督作品特有の暴力描写。四散する血と肉がこの物語の残酷さを語り、ただ後に残るは絶望のみ。男の些細な選択が生み出してしまった最悪の結末は観客に衝撃を与え、ラストカットのフランクの様々な感情が入り混じったかのような表情は脳裏に焼き付き離れない。
本作がニコラス・ウィンディング・レフン監督の記念すべきデビュー作。コペンハーゲンのストリートと裏社会の様子を見事に描くそのリアルな映像に、本国では作品中役者達は本物のドラッグを使用していたのではないかという論争が起こるほどにリアリティがあり、迫力さえ感じられる演技だった。デビューから他の作品には無いものを求め、既に自身の有り余る独創性のある作家性を存分に発揮している。天才とはこういうことを言うのね。
あろは

あろはの感想・評価

3.5
麻薬密売人の意味である「プッシャー」。ドライヴのレフン監督、1997年のデビュー作。

ストーリーとしてはよくある転落劇であり、レフンらしさを感じさせるバイオレントなシーンも、最後の最後にやっと出てくる感じで、決して見せ場の多い作品ではない。

人生は決断の連続であり、自分が下した判断が自分の運命を決めていくと思っているし、そう信じて決断している我々を嘲笑うかのようなラスト。

予想もしない他人の行動が、運命を左右するのかも。

製作費600万デンマーククローネ
donguri

donguriの感想・評価

3.7
97年 ニコラス・ウィンディング・レフン監督のデビュー作。

主人公は知性が無く暴力的で運の悪い売人。
やる事が全て裏目に出てドツボにハマっていく一週間をドキュメンタリータッチで描いた作品。
冒頭から品の無さが半端無い…笑

映画全体を通じて伝わってくる緊張感と焦燥感…
リアリティが凄かった…
デビュー作でこのクオリティ。
レフン監督のセンスを感じます。

この作品シリーズ化され3まであるので、続きも楽しみです^ ^
プッシャー2を見てからの鑑賞。
社会の底辺で暮らす男たち。都会の生ゴミのにおいが伝わってくるような画像(褒め言葉です)は同じだけれど、2つの映画のテイストはかなり異なっている。プッシャー2ではアホの子トニーが主役で父子の葛藤が背景にあったけれど、こちらは全体的によりざっくりとした荒々しいスケッチといった印象。警察の取調べも暴力的な描写。
マッツ・ミケルセン若いなあ。トニーはかる〜いアホの子で、しかもこれ本当は死亡退場じゃなかったのかしら?監督の都合で蘇ったのかも😅
いきなり男とのキスシーンがあってビックリした。でも色気が全くないのがこの映画の世界。
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