このレビューはネタバレを含みます
モーリス・ラヴェルって62で亡くなってたのね。モーリス・ベジャール振付のものを繰り返し見てる人間だったからフランソワ・アリュの踊りは別として、元々の踊りがこんなだったら「そりゃ怒るわ」ってなった。この曲が官能的って思われてたのはフランス人独特の感性なのかとか思ったけど、ベジャールが肉体美を全面に出した振付にしたのってやっぱこの曲の力強さに呼応したからなのかなーと。でも劇中の振付でも似てるとこあったし官能的ではあるのか。ラヴェルにベジャールの振付のものをぜひ見てほしいと思ってしまう現代人なのでした。
映画自体は結構時系列分かりづらくてタクシー事故の描写も無かったし(初見で見た限りだからもしかしたらあったのかも)構成の組み方とかしっちゃかめっちゃか感あるけど、ラヴェルの主観を捉えたものなのかなと思えばしっくり来るような。好奇心旺盛だけど守りたいとこはしっかり守ろうと主張する姿が好きだった。
最後のとこなんで一気にブラックアウトせずに本人を少し残したんだろうと思ったけど、「終わるけど始まる」って言ってたシーンがあったからそれなのかな。いろいろ解釈の余地がある映画だなと思った。
終始ボレロが聴こえてくるような感じで最初の方は結構ワクワクさせられた、最初の方はね。