Ki64

フロム・ダスク・ティル・ドーンのKi64のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

マイベストムービー。

これは、物語に触れる上で『伏線』等の手法を重視する方に是非観てもらいたい。私がそれでした。

ネタバレせずに語るのが難しい本作。
前半は訳アリ強盗兄弟の話。クールな兄セスと、後先考えない行動が目立つ弟リッチー。
激しい音を立てながら火災で崩れ落ちていくコンビニを背にしそれに反応することなく車へと足を運ぶ二人のシーンがちょっと好き。
トランクには人質がいて、先の展開が気になる引きもバッチリ。
カメラワークでは人質の視点でグッと迫ってくるリッチーが怖い。

なんやかんやあって人質が死んでしまったので、新たな人質家族を調達し国境を超えるため一同はメキシコへ。


以下、ネタバレのネタバレ






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非常にリアルな世界観の中、いきなり吸血鬼の化け物が現れますw
初鑑賞時はマジで一時停止して『………はぁ!?』ってなりました。だって伏線も何もなかったんだもの。巻き込まれる客たちの『何だこれ!?』ってのが、まさに。
実際、現実世界でこんなありえないことが起こったらこうなるよな、ってのを体験しているようだった。
こんなのアリかよ…?とか、もういろんな感情が渦巻きましたね。

ここが賛否の分岐点で間違いないんですが、でも、不思議と面白いんですよ。
今までこういうトンデモ展開の時はしっかりした伏線を重視していた自分の考えや価値観が全てぶち壊されたかのようでした。『最終的に面白ければ良いんだよ!』って勢いも伝わってきますが、まさかこんなやり方で面白いなんて。
悔しい!でも…みたいなとこもある。

それまでセスの一強だったのにここからパワーバランスが崩れるのも面白いんですよね。
混戦具合も非常に楽しい。バトル初心者のケイトに足無しよわよわ吸血鬼を最初にぶつけるのもうまいし、股間ピストルと『俺はセックスマシーン』とかキャラ濃すぎだろw
このときのギターが悪趣味すぎる。

裸足フェチタランティーノ大満足シーンも結構ありましたね。ヨカッタネ


前半は緊張感のある逃亡劇、後半は吸血鬼の大群相手に大乱闘のお祭り騒ぎという、文面だけ見るともうめちゃくちゃですが、普通に観てて楽しめるし、こういうやり方もあるんだなぁとか、ひと粒で2度美味しい的な、自分には色々と衝撃な1本でした。

再鑑賞時は『くるぞくるぞ』感すごい
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