自分の姿を託せるお人形で、ごっこ遊びをする過程で社会性を身につけていく、のは大事、だけれども肌の色が白くて金髪のバービーの方を"ホンモノ"だと認識している構造、つらいなあ。ブラックバービーの開発に携わった女性たちは皆エネルギッシュで、出来上がった肌の黒いバービーはとても美人でセンスもスタイルも抜群で、それを手にした黒人の少女たちはエンパワメントされたかもしれないけど、それでもぶち破れないものが依然として存在するわけで……ううむ。
周りに東アジア人しか居なかった東アジア人の私が遊んでいたジェニーちゃんもそういえば金髪だったし、昔の少女漫画の定番は白人少女(のルック)だったことを考えると、内面化された美の基準、塗り替えるのってむつかしいね。むつかしいけど、インタビューを受けている途中で思い出し泣きする女性たちの姿を見ると、この人たちを踏みつけていた構造は変えなきゃいけないとすごく思った。
のちにモデルとなった人形が作られた、"黒人初"でプリマドンナになった人や、ヒジャブをかぶったフェンシング選手、脚本家が口を揃えて「自分がしくじると後進の道を閉ざすことになる」と言っていたのが……彼女らが置かれた状況をよーーーく、表してるよね。