このレビューはネタバレを含みます
10/30山形フォーラムで「徒花 ADABANA」を観てきました。
カズオイシグロの「わたしを離さないで」と似たような世界観ではありますが、もっと哲学的と言いますか観念的な映画のように感じました。クローンの「それ」に自分の純粋で幸せなものを感じる新次の姿から、「自分とは何か」や「幸せとは何か」という哲学的問いを感じてしまいます。三浦透子演じる海の女は新次の幸せだった過去の象徴なのでしょうか。井浦新、水原希子の一人二役はなんとも言えないものを感じずにはいられませんでした。自然と人間の勝負はもちろん人間の負けなのでしょう。映画が終わった後にいろんなことを考えずにはいられない映画でした。