妻を殺してしまった元警官。
空白の2日間、何をしていたのか...?
ドラマを駆動する中心となるポイントだが、明かされる動機に説得力がない。
動機に目をつぶったとしても、ドラマを反転させる材料になり得ていない。
ドラマの代わりにテーマ性はどうか。
家族の命を自らの手でうばうこと。
重たいテーマであるが、それに目を据えて描くことをしていない。
夫と妻には年の差があるようだ。
年老いた男が、若い女の命をうばうこと。
その心情を、しっかりと描いてほしい。
「魂があってこその命」
吉岡秀隆が小さな声で訴える。。。
(傍聴席には、原作者の横山秀夫のそっくりさんも。
聞いて次のシナリオに活かしてほしい(^^)
役者陣の演技は良く、ドラマに空気感を与えている。
寺尾聰など、抑制された中に、こめかみ一つや下まぶた一つの筋肉で緊張を表現するなど、芸が細かい。
役者を観るのが好きな人にはよいだろう。
ただし、それ以上のものがない。