藤田武彦さんの映画レビュー・感想・評価

藤田武彦

藤田武彦

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タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

3.8

息もつかせぬ展開。
2時間45分があっという間に過ぎる。

現代ほどのCG技術は無かったろうが、迫力のある炎の演出。
古さをほとんど感じさせない。

バカな行動をする女は、肌の色がヒスパニック系であっ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.7

禁忌にチャレンジした意欲作、
ご都合主義には目をつぶろう。

子を産む女と、無数の短冊。

メタファーとしての表現が目立つ。
それ自体は良いとして、断片的な物語の中の一部分であり、こちらとしては、大き
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銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

3.3

賢治=現代の若者
父=高度経済成長の世代
そう捉えても、映画を観れる。

「何もできねえ」賢治。
それでも、年下の妹のために、物語を編む。

現代のYouTuberが、無償で良質なコンテンツを生み出す
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.2

予告編が1番格好良い。

レトロな特撮だが、物語に入り込むには、支障はない。

マンガのコマ割りのようなテンポの良いカットも、違和感は無い。

トドメのライダーキックのシーンには、思わず爽快感。

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湯道(2023年製作の映画)

3.0

週末の暇つぶしに。
割引料金でちょうどよい。

悪い映画ではないが。

ドラマが弱く、ロードムービーのように、脇役の小話がランダムに絡んでくるだけ。

銭湯を続けるかどうか、という王道の展開も、兄と弟
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乱暴と待機(2010年製作の映画)

3.3

美波見たさに観る。


シュールな物語。

ノゾキ趣味の義兄は、何かのメタファーだろうが、物語そのものとしては、さほど面白くはない。

それでも観てしまうのは、美波をはじめとする役者の存在か。

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.5

躁と鬱の間で、生きにくさにハマっているヒロイン。

エキセントリックな言動は、何かのメタファーか。

本谷有希子原作は、ハズレが無いが、
思わせぶりにする必要はなく
問題意識を直接描いてもよいのでは。
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.7

稲荷神社の狐は、ヒトの無意識の神だった。

農耕文明が始まる前の、石器時代のハードウェア。

ヒトは、狩猟採集のために出来ている。
 
 
工業人材を輩出するための、イスに座った学校教育の弊害。

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流浪の月(2022年製作の映画)

3.3

エンターテイメントではない。

雰囲気はある。
・街の空気感
・人の息づかい
・説得力のある描写

その表現力で、何を描こうとしているのか?
 
 
主人公の病気は、父性原理が未発達の、日本のメディア
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.2

切れ、切れ、切れっ!

映画を作るために、友も、恋人も、切る。

漢の劉邦も、敵から逃げる際に、子供を捨てたそう。

蒼天航路の劉備も、妻子を捨てた。

全ての時間が、仕事のためになる。

万人におす
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ビリギャル(2015年製作の映画)

3.0

テレビ局とタイアップすると、子供っぽくなるのか。

実話原作があると、良い脚本を書けなくなるのか。

とはいえ、文句を言いながらも、有村架純がカワイク、観れてしまう。

全ての女性が、かわいい女の子だ
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.7

「ワタシは可哀想じゃない!」

タイトルのハケンは、「覇権」のことで、派遣社員の話ではない。

しかし、「カントク」と匿名で呼ばれる女性監督も、現代の派遣社員にも通じる。

産みの苦しみ
ぶつかり合う
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.5

週末の空いた時間、映画館へ。

これが、意外と佳品。
ミニシアター系だが、観やすく、2時間をちょうどよく感じる。

馬が、現代人に眠れる野生を表現。
あるいは第3世界も象徴か。

キャッチーな作りの中
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.8

歴史に残る傑作❗️

「もう1人の自分」というテーマは、唯一無二。

殴り合うクラブ、という暴力的なイメージが先行するが、実は、、、

分業化された文明社会に対して、「個人の野生を取り戻す」

深淵な
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.8

【感情移入させてから描くべき】

仮想空間での、歌のシーンは伸びやか。

ただし、主人公をもっと魅力的に描く方が良いですねー

実空間での女子高生に感情移入させてから、期待を込めたアクションを描くべき
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TENET テネット(2020年製作の映画)

2.8

壮大な失敗作。

オープニングから、緊張感に欠ける。楽器を打ち壊すシーンが、五月蠅い現代社会への警鐘であったりはする。2階の管理室から一般客に紛れ込むシーンは、管理社会の匿名性を象徴していたりはする。
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未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

4.0

近未来の監視社会における恋物語。
ロボトミー手術を受け、椅子に座らされ、横を向くことを許されない主人公。

壁の中の怪しい設備、怖ろし気な武者像、紙と化して消えるアウトローなお助けマン、ショートカット
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

4.1

映画史に残る1シーン。

砂場で遊ぶ子供達。見守る保母役の主人公と、そこに向かって叫ぶもう1人の主人公。そこに、、、


人物のアップを多く活用。
シュワルツェネッガーの足元や、タイヤの登場シーンは効
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キングスマン(2015年製作の映画)

4.3

アクションと社会批評が融合した名作。

首にチップが埋め込まれた近未来。
信号を受けると、怒りの感情が発生する。

教会での戦闘シーンが圧巻。
全ての村人が互いに攻撃し合う。
宣教師の喉を貫くシーンに
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

3.0

ドタバタ喜劇だが、笑いは少ない。
寓意が豊富だが、皮肉にとどまっている。
物語に面白みは少なく、皮肉を楽しめる人以外にはおすすめできない。

ブレイブハート(1995年製作の映画)

3.5

力強い映像で、3時間を長いと感じない。

「フリーダム!」
捕らえられ、群衆の中、責め苦を加えられても、決して屈しない心。
現代の世の中でこそ、求められる心ではないか。

狩人と犬、最後の旅(2004年製作の映画)

3.7

ただの犬映画ではない、寓意に満ちた、大人の物語。

いつもそばを離れずに居る存在。
吠え立て、危険を知らせてくれる。

犬ぞりの犬たちにも、役割がある。
酋長の名のついたアパッシュと、散歩を意味するウ
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ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

3.8

現代のビルに巣食うゴースト。
図書館の壁から、冷蔵庫からやってきて、油をまき散らす。

コミカルでユーモラスなゴーストたち。
ガーゴイルは守り神でもあり、マシュマロマンは子供の水先案内人でもある。
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アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

2.9

ジャクソンに見い出されてスターとなっていくアリー。

対するジャクソンの失態が印象的。
ヒゲ面の年長の男が、公衆の面前で粗相をする姿。

ラスト、イヤリングを付けて歌うアリーが輝く。

WEEKEND BLUES ウィークエンド・ブルース(2001年製作の映画)

2.9

「鍵泥棒のメソッド」の内田けんじのデビュー作。
時間軸を巻き戻すところなど、後の片鱗はあるが、学生映画のようで、エンターテイメントとしてまだまだ。
監督のファンにもおすすめできない。

ターミネーター(1984年製作の映画)

4.7

豊かなイメージをはらみながら、息もつかせぬテンポで、緩みのない展開が進む。

今観てもまったく色褪せない、傑作。

ヒロインが友人に電話で助けを求めるシーンが印象的。

友人女性と思って話しているが.
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

3.2

インド映画として、踊りが効果的。
ゾンビのように赤く彩った踊りや、スリラーのような人形のような踊りは象徴的。

主人公の姿も力強い。
子供が沈黙を勧めても、正直を貫き通す。
集団で殴る警察の姿と対照的
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

2.9

多数の音楽監督たちが登場するが、インタビューの断片的な寄せ集めに終わっている。テレビのドキュメンタリー番組を見ているかのよう。

どのように音楽を作り上げていったのか、どのように映像と合わせていったの
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

3.1

アン・ハサウェイが魅力的。
活き活きとした表情は、日本人にも親しみやすい。
数々の衣装も、女性には楽しみかもしれない。

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

3.2

老人そっくりの顔をした子供。
ヘルメットで顔を隠して歩いている。
スターウォーズの悪役ダース・シディアスのよう。

ゾンビが家に居たら、というようなビジュアル。
子供として見ているうちに慣れるかと思い
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タイタニック(1997年製作の映画)

3.5

3時間の大作だが、時間を気にせず一気に観ることができる。

豪華客船に乗って旅をしている気分を味わえる前半と、沈みゆく船の中を駆ける後半と、2本の映画を観ているかのよう。

テーマソングも効果的。有名
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