ユーロスペース
ジョージア映画祭
めっちゃレア映画らしい。
客人を表面上は迎え入れたり、入れられたりするものの、それぞれがそれぞれの思惑を内に秘めていて、それとなく描き出す感じがよい。
リアリティがあって、日本でいうならママ友同士の水面下のマウントみたいなものだろうか、かなりの精度で描き出しているように見える。
また、合唱のクオリティたるや。どの作品か記憶が薄いが、同じくソ連映画で同様のことを感じた。全体の作風に対しての、わざとらしいくらいの合唱クオリティの高さ。実際、意図してなのかは知らないが、明らかに力を入れて作っている。
そして何といっても、後半にかなりの尺を占める、コーカサス山脈を引きで撮り続けるシーン、なくてはならない部分だろう。同じくジョージア映画祭で観た、『奇人たち』にも同様の場面があり、山脈の上にぽつねんと佇立するロシア正教会の鄙びた建造物、ロケーションに映画の質が依ってしまうのはどうなのかという議論はあれど、圧倒的である。
兎にも角にも、ジョージア映画祭、多少のプライベートの用件であればズラしてでも通うべきものと思料いたしました。