幸せな映画化(*´∀`*)
「腹が減った」という一言からの 井之頭五郎(松重豊)のぐん、ぐん、ぐん!とカメラが引いていくズームアウト。今作は背景にエッフェル塔、絶景の海ときたもんだ。ドラマでいつもやってる決めシーンが超豪華になるという正しい映画化。普段とは違う甲本ヒロトの曲が彩り、されど店を探すときの曲はドラマ版のおなじみの曲。音も映像も味付けされた、まさにお祭り映画なのだ。
フランスに住む日本人の老人(塩見三省)から、子供の頃に飲んだ幻のスープ探しを依頼された吾郎。食材を求めて長崎の五島列島に渡ることになる。しかし、船は悪天候を理由に欠航。ここで吾郎がとる行動がハチャメチャ。その先の展開は「やりすぎ」である。でも映画はこれくらいやりすぎで、はじけてもアリでしょう。
でも正直いうと、ここでノれる人とノれない人に分かれると思う。自分もちょっと微妙。内田有紀が出てくる韓国の施設のやつはリアリティライン苦しすぎる。あそこは普通に韓国の店で食べる、で良かったんではないか。
まあそうはいっても、あれもこれも、お祭り映画ということで許しちゃう。吾郎の食べるシーン少なめとか違和感あっても、勢いでエンディングまで持っていかれた。満足しましたよ自分。
ドラマの映画化って作り手が「こういうのでいいんだろ」っていってる感じの作品が多い。でもそれってお客さんのこっちが「こういうのでいいんだよ」と、言うもんであって、作り手が都合良くレベル落としちゃいけないんだよ。「こういうのでいいんだよ」と言いたくなるのは、作品が愛されてるかどうかなのが大切。
失礼を承知で暴言を吐くと、この映画をみるドラマのファンって映画の出来って二の次だと思う。ここまで続いてきた作品の晴れ舞台としての映画をみにきたっていう人が多いんじゃないだろうか。だから少々ゴツゴツしたものがあっても、「こういうのでいいんだよ」と言いたくなる。みんなここまで続いてきた作品に「ありがとう」って言いたいのだ。ファンに望まれたとても幸せな映画化だと思う。楽しかった(*´∀`*)