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CURE キュアのkaoruiのレビュー・感想・評価

CURE キュア(1997年製作の映画)
5.0
四半世紀ぶりに観直して改めて思う、世界の黒沢の最恐かつ最高傑作であることは間違いない。
廃墟のような建物、病院の佇まい、カビた部屋の壁、そして奥行、ゆっくり暗くなっていく照明、取り込まれていくデンデン、ウジキ、そして役所。天国を走るバス、透明のカーテンの向こうから透ける顔。陰鬱なイマジネーションの洪水に押し流される。
いちばん好きなのは岸辺の旅なのだが、今作は最凶だ。
世界に誇れる邦画がいくつもあるが、今作は中でもトップレベルだと思う。
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