みむさん

ザ・ルーム・ネクスト・ドアのみむさんのレビュー・感想・評価

4.0
映画祭見逃し作品。ペドロ・アルモドバル初の英語(長編)作品。とても良かった。

作品紹介にあるように難病と安楽死を扱ってはいるが、そこに焦点を当てるというよりも、生死にまつわる近からず遠からずの友人二人の物語と母娘の物語だった。
しんみりしそうでそこまで湿っぽくない。善し悪し両方次世代へ受け継ぐことも描いていた。
母の想いを継ぐ良い面、環境が悪化していくことを止められないまま次世代に継ぐ悪い面。

対照的な二人の女性が死に向き合う。どちらの立場を自分に置き換えて考えるとなかなかできないことだろうと思う。ある種の共犯関係だし。
上映後のトークでもあったが、私も絶対二人が友人以上の恋愛関係なのかと思っていた。勝手な先入観だった。いろいろな友情の形がある。

自分の人生の終わりが見えた時、ベッタリではなくてもいいから絶妙な距離感で近くにいてくれる友人がいるのは羨ましい。いつも一緒とか長きに渡り大親友状態が続いていなくてもきっかけがあって絆深まる。良い関係だなと思う。
主題はそこにはないかもしれないがそんなことを考えた。

アレッサンドロ・ニヴォラいつ出てくるんだ?と思ったら、そこでか!

ラウール・アレバロも出てるよ。