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ブルータリストのxoのレビュー・感想・評価

ブルータリスト(2024年製作の映画)
3.0
芸術、資本主義、権力、人種と歴史、宗教等さまざまなイシューを盛り込みつつ、ある男の半生を一大叙事詩として描き出している。情報量多くエネルギーに満ちていて見応えたっぷり。いまどきアートハウス系映画で、インディっぽさゼロ、大仰なトーンでちゃんと大作として成立させられる作家や作品なんてそうそうない。

ただ、3時間45分をかける価値があったかというと。。架空の人物の伝記映画なんてことをやりながら、何かしら新しい視座を提供してくれているかというと。。大作っぽさは存分に湛えているものの、そこここの演出に鼻につく感じがあるというか、どこかハッタリをきかせているだけなように感じられたり。。

この監督は相当に癖が強いし、良くも悪くも野心家、"普通"の良作を作るのには興味がないんだろうなと感じた。どことなくデイミアン・チャゼルと同じ匂いがする。。
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