みらい

ダーク・アイリス 人間兵器のみらいのレビュー・感想・評価

2.5
『ダーク・アイリス 人間兵器』、なかなか物騒な邦題ではございますが、原題は"Dark Iris"。

2018年デレク・タリブ監督、デイビッド・グウィン、デレク・タリブ脚本によるSFスリラー。

冒頭の字幕が大いに切迫感を煽り立ててくれます。

「1990年、英国の秘密情報部(MI6)は米国の中央情報局(CIA)と協力、両機関は遺伝学のクロス博士にフィードバック機構の研究を完成するよう依頼、この"ハイド計画"でクロス博士は13人の人間兵器を開発した。

"家族や友人はいない"と命令され高度なDNAが編集された兵器でナノチューブが注入されているこの兵器には壊滅的な副作用がある。管理不能となり暴力や殺人を続けるのだ。

兵器は逃亡したため、現在捜索され1人ずつ消されている。彼らは社会になじんで生活しながら暴力や殺人の衝動を満たしている。"ハイド計画"の研究が終わるとクロス博士は消えてしまった」、云々。

おまけに「MI6 vs FBIの壮絶なる争いが勃発」なんていうAmazon Prime Videoさまの煽り文句、見事に釣られて否が応でも期待感は募りましたが、いやはや誇大広告ではございますまいか。多分に残念な仕上がり。

とはいえ「残念」な作品であることは幸いにも序盤早々、火災の場面の演出効果で十分、確信に至りましたので、その後は何も期待せずに鑑賞させていただきました。

「視覚的情報」と、何と言うべきでしょう「実体的情報」とでも申しましょうか、要は主観と客観が双方、意図的に混同されているように見受けられます。この境界線を易々と乗り越えることは映像芸術においてはタブーな気がするのですけれど、いかがなものでしょう。
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