2019年、ジョン・コンデリク、エリック・ポール・エリクソン監督、ビル・ハンストック、エリック・ポール・エリクソン、ロバート・ヘンズリー脚本によるSFアクション・スリラー・アドベンチャー。
地球温暖化による氷河融解が大規模な気候変動を引き起こし、極寒の地と化した北半球、旅行中に嵐に見舞われた主人公ブリー嬢と恋人タイラー君は大学内に避難するも、大規模な雪崩により学生たちとともに幽閉状態、ブリーさんのご両親、マークとヘレン夫妻が決死の救出に乗り出すが…、果たして彼らの運命や如何に、そして地球の破滅は回避されるのか、云々といったお話。
原題は"Arctic Apocalypse"ということで、2004年、ローランド・エメリッヒ監督、脚本、デニス・クエイドさんとジェイク・ジレンホールさんご共演による『デイ・アフター・トゥモロー』(The Day After Tomorrow)とは一切、何の関連もございません。
ついでながら、興味深いSF要素を多々詰め込みながらも、ほぼ昇華できずに終わった『デイ・アフター・トゥモロー2018』(Shangri-La: Near Extinction)とも無関係でございます。
本作は主人公ブリーさんはじめ、ご両親その他、登場人物の設定がどうにもこうにも不明瞭で、物語そのものが掴みづらいところがまずもって残念でございました。
アメリカ空軍、オオカミ大群、無残なタイラー君、これ要るん?の疑問符が脳内で、いえ、何でもございません。
「お前はサメ映画の見すぎだ」など時折、気の利いた台詞もありますが、それ以外の大半は、いえいえ、何でもございません。
潤沢な予算と卓抜した演出力、それから高度な撮影技術があれば、狙い通りの出来栄えに仕上がったのかもしれませんが、実際はご出演の方々の演技力に委ねられ、それがまた、いえ、いえいえ、何でもございません。
とりわけ後半はよく言えば怒濤の展開なのですけれど、迫真の演技というには余りにも、いえいえ、いえいえ、何でもございません。